OPP袋の製作で印刷物がある場合、「青焼き」というものを製作します。

「青焼き」は、袋の展開図とともにどの位置にどの大きさでどの色で印刷するかを示す設計図みたいなものです。

印刷の色とは?

印刷の色の設定は大きく分けて2通りになります。

基本色の、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)と白。平たく言うと、シアンは青、マゼンタは赤、イエローは黄色です。

3色合わせてCMYと言います。理屈上はこれですべての色はだせます。例えば黒はCMY3色を100%で重ねれば作れます。

印刷に写真(カラー)があれば、CMYを使用します。

問題はOPP袋のような軟包装印刷(グラビア印刷)は、色と色を重ねて印刷する時に必ずズレるのです。印刷するOPP袋が、常に伸縮していて動き続けています。それがズレを生みます。ズレの幅は原紙によってちがいますが、0.3mmぐらいは普通にズレます。ものによっては1mmちかくズレる場合があります。

写真の場合は、CMYがまんべんなく使われていたり、ぼやけたりしているので人間の目ではズレてもあまりわかりません。

ニゲとは?

文字や、マーク、キャラクターなどを色を重ねて印刷した場合、例えば紺色で印刷する場合はシアンとマゼンタを重ね合わせて表現します。写真の時では目立たなかったズレも、目立つようになります。ズレたところにマゼンタがはみ出て赤くなります。

これを防ぐために、あらかじめズレることを想定して濃い色を大きくします。紺色のシアンとマゼンタの場合は、シアンを大きくします。ですのでマゼンタをシアンよりズレ幅に収まるように0.3mmほど小さくします。人間の目にはシアンがはみ出てもそれほど目立ちません。濃い色より小さくする作業を「ニゲ」を作るといいます。

ニゲの幅は柄の大きさや色によって変えていきます。ニゲの幅が大きい場合などは縁取りのように見える場合があります。

ちなみにオフセット(紙)印刷の場合は、原紙の伸縮がほぼないのでニゲがありません。常にズレのないきれいな印刷になります。

たまーに、雑誌などでズレた印刷を見るくらいでしょうか。

OPP袋の青焼き その2 につづく